ミネラルは体液量や酸・アルカリ度の調整、筋肉や神経のはたらきの調節にも欠かせません。ビタミンと同様に、炭水化物やたんぱく質、脂質などの代謝にも深く関わっています。私たちにとって、ミネラルの必要量はごく微量ですが、生命維持には不可欠の栄養素です。
カルシウム
約99%は骨や歯をつくっています。残りの1%は血液、筋肉、神経などに存在し、神経の興奮を鎮め、安定させるはたらきや、筋肉の収縮をスムーズにして、心臓の鼓動を規則的に保つ働きなどを担っています。
リン
リン酸が不足すると、骨が弱くなったり、歯槽膿漏、筋力低下、新陳代謝低下を起こします。ただし、リンはさまざまな食品に含まれているので、通常の食生活で不足することはまずありません。
鉄分
成人のからだには約4gの鉄が存在しています。60〜70%は「機能鉄」で、赤血球中のヘモグロビンにヘム鉄として取り込まれます。そこで酸素と結びつき、全身に酸素を運びます。
イオウ
イオウはタンパク質の成分として皮膚を強くし、髪につやを与え、健康的な爪をつくります。また、解毒にはたらいて有害ミネラルが蓄積されるのを防いだり、肝臓の胆汁分泌を助けたりと、多くの重要な仕事をこなしています。
カリウム
ナトリウムとともにはたらいて細胞の浸透圧を維持するという、生命活動の基本とも言える重要な役割を担っています。
ナトリウム
カリウムとともに、細胞内外の物質交換や、細胞の浸透圧、体液のpH、水分調節にはたらいています。また、神経の刺激伝達のためにはたらいたり、カリウムと拮抗して筋肉収縮に関与し、心筋の弛緩を促します。
亜鉛
偏食や加工食品の傾向が強すぎると亜鉛が不足することがあります。成人では貧血や味覚障害、皮膚炎を起こします。
マンガン
マンガンが不足すると、骨がもろくなる、発育期の成長が遅れる、エネルギーが不足して疲れやすくなる、平衡感覚が衰えるなどの可能性が指摘されています。
マグネシウム
マグネシウムが不足すると、細胞の中にカルシウムが流れ込みすぎて、筋肉の収縮が上手くいかず、痙攣や震えなどの症状が出ます。
セレン
老化の進行を遅らせたり、動脈硬化が引き金となる心筋梗塞や脳卒中を予防したり、血行障害や更年期障害の症状を改善したりします。
ヨウ素
糖質、脂質、タンパク質の代謝をよくするだけでなく、基礎代謝を高めて、発育を促します。また、呼吸を早めたり、心臓の動きを高めたりするときにも、この甲状腺ホルモンが必要とされます。
フッ素
歯や骨にごく微量に含まれているミネラルです。虫歯予防に効果的で、歯の再石灰化促進、虫歯菌の抑制作用があります。
バナジウム
バナジウムは、脂質の代謝を促進し、コレステロールの生成を抑制します。また、インスリンの分泌を安定させ、血糖値を正常にすることが最近の研究でわかり、糖尿病の予防と治療に効果が期待されています。
ニッケル
尿の分解を促し、鉄の吸収を促進し、遺伝子の情報に従って細胞の再生を促す核酸の安定化をはかります。さらに、ホルモンの分泌にも関わっており、ビタミンB6とともに酵素の活性を維持しています。
リチウム
医学の分野で、躁うつ病の治療薬として利用されています。生理活性作用があり、酵素などの補助因子として、体に必須性のあるミネラルであると指摘されています。
ゲルマニウム
免疫のはたらきを活性化したり、インターフェロンの産生を促して、ウイルスの増殖を抑える作用があり、B型ウイルスによる慢性肝炎の治療薬に利用されています。