レシチンはコレステロールを調整し動脈硬化を防ぎます

レシチンとは、不飽和脂肪酸にリンが結合したリン脂質の一種で、人の体では脳や脊髄、血液、皮膚に多く含まれています。また。60兆個といわれている人の細胞を区切っている生体膜の主成分の一つがこのレシチンです。

人の細胞は日々、死滅と再生を繰り返して、早いもので1週間、遅くとも1年以内にはすべてが入れ替わります。そういうわけで、レシチンは生命体には欠かせない基礎物質といえます。

レシチンのはたらき
コレステロールは動脈硬化の原因にもなりますが、細胞膜や神経組織の構成成分であり、胆汁酸などの合成に必要な脂質です。食品からの摂取が少ないときは肝臓で合成され、血流によって運ばれます。

血中コレステロールが増えすぎると、肝臓に戻されます。どちらも、コレステロールとリポタンパクと呼ばれるタンパク質にくっついて移動しますが、コレステロールとリポタンパクを結合させるのがこのレシチンです。

肝臓から出て行くリポタンパクは比重が低いのでLDL、肝臓に戻るものは比重が重いのでHDLと呼ばれ、くっついているコレステロールはそれぞれ、LDLコレステロール、HDLコレステロールといいます。

LDLコレステロールは血中に増えすぎると、血管壁に付着しやすくなるので悪玉、HDLには比較的レシチンが多く、接着力が強いために余分なコレステロールをくっつけて血管の掃除をするので善玉と呼ばれています。このように、レシチンが多いと血中のコレステロールが適正にコントロールされ、血管壁に沈着することもないので、動脈硬化を防ぐと考えられています。

脳を構成する神経細胞のグループをニューロンといい、ニューロン同士の接合部分をシナプスと呼びます。シナプスで分泌される神経伝達物質によって受信した情報を全体に伝達したり、記憶にとどめたり、とどめたものを引き出したりするのですが、レシチンはこの神経伝達物質の合成には欠かせません。このことから、レシチンは記憶力、集中力を高め、老人性痴呆症に有効だといわれています。

レシチンの摂り方
卵黄に含まれていますが、卵黄はコレステロールが多い食品ですので、大豆や大豆製品から摂取するのがおすすめです。大豆には良質タンパク質や大豆サポニンも含まれているので、より強力なコレステロール低下作用が得られ、発がん防止作用なども期待できます。